09/30
Wed
2015
イタリアの「ビアンキ」ブランドの自転車で走行中に前輪が外れて転倒し障害が残ったとして、茨城県つくば市の元会社経営、中島寛さん(63)側が輸入元のサイクルヨーロッパジャパン(東京)に計約2億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、約1億8900万円の支払いを命じた。
製造物責任法上の欠陥があったと認めた。
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白井幸夫裁判長は目撃証言などから自転車のサスペンションが分離し、前輪が脱落したと事故原因を認定。
「購入から約6年4カ月が経過していることやメンテナンスの状況を考慮しても、通常備えるべき安全性を欠いていた」と判断した。
判決はサスペンション分離の原因を「内部のスプリングが腐食して破断した」と推測したが、製造物責任法が定める欠陥については詳細な構造上の問題まで立証する必要はないと指摘。
損害を介護費用約6500万円、逸失利益約5100万円などと算定し、購入から一度も点検を受けていなかったことによる過失相殺は1割にとどめた。
中島さん側によると、同種事故は国内外で6件発生。
台湾の業者が製造した同型のサスペンションは他社でも使われており、国内で推計10万台分が出回っているという。
判決によると、中島さんは2002年に自転車を購入。
08年8月に自転車で出勤中、前のめりに転倒、頸椎(けいつい)を損傷し首から下がほぼまひする障害を負った。
サイクルヨーロッパジャパンは「主張が認められず、誠に残念だ」とのコメントを出した。〔共同〕
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2013年3月25日 日本経済新聞より
掲載元:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG25049_V20C13A3CC1000/
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